ヒューマンドラマ[文芸]

杖の音

 鈴木さんは独り暮らしの老人です。淋しいもんだと思います。それでも命の続く限り一人で生きていくしかありません。今日も商店街へと、夕食のおかずを買いに出かけるのでした。
 商店街に行く途中に歩道橋があるのですが、杖で階段をコンコンとたたきます。コンコンという音が、亡き妻の励ましの声に聞こえるのです。その杖は妻が買ってくれたもの。鈴木さん、八十歳の誕生日プレゼントでした。

ほのぼの / 「看板短編企画」
短編 2016/10/19 05:02更新
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最終取得日時:2026/09/02 02:43
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