地球科学者おじさん、薩摩へ
「──科学とは、合理の積み重ねである。」
そんな信条を胸に刻む男の正体は、現代の大学で教鞭を執っていた【地球科学】の教授であった。
地球科学とは、いったい何なのか。その答えを、現代ではなく戦国の世で問う。
薩摩の地に立った一人の地球科学者が、科学の知識と合理的な思考を武器に、乱世の常識へ挑んでいく。
種子島の砂浜に、患者衣一枚で打ち上げられた白髪交じりの五十代。
剣も槍も握れず、戦う術すら持たぬ、ただの一般人。
そんな男が、血と暴力が日常と化した狂暴な戦国の世を生き延びるために導き出した答えは――。
気合い「チェスト」の精神で戦場を駆ける島津家の『大改革』であった。
「米が獲れぬのなら、土を調べて改良しましょう」
「個をまとめて一体化し、軍をさらに強くします」
「民が豊かになれば、武家もまた豊かになる。説明しますね」
「病は呪いではありません。祈るだけでは治りません」
これは、現代の知識人が持つ広い視野から戦国大名の抱える問題を洗い出し、当時の技術と資源を用いながら、実験と検証を繰り返して立ち向かう
――知的な国家経営の記録である。
農業、衛生、衣食住、道路や水利といった生活基盤。
そして、戦国の世そのものを変え得る、近代化された軍隊と、その圧倒的な抑止力。
「死ぬことが誇りだなどと、言わないでください!」
「こんな残酷な時代は――必ず終わらせますから!」
やがて彼の知識と改革は、薩摩の一領主の家政に留まらず、戦国の勢力図そのものを揺り動かしていく。
各地で覇を競い、猛威を振るう戦国大名たちとの邂逅。
未知なる土地を読み解く地球科学。
限られた資源から技術を生み出す工夫。
そして、やがて彼が手を伸ばすことになる――蒸気機関の発明。
科学を知らぬ時代に、科学者が現れたとき、乱世をどこまで変えられるのか。
今、戦国の常識を覆す大改革の幕が上がる。
※当時の薩摩弁は外国語に等しいため、簡易薩摩弁&標準語で進めて参ります※
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