異世界[恋愛]

親愛なるあなたに、悪意を込めて!


「悪いが、僕は君のことを愛していないんだ」


結婚式の夜、二人きりの中。
私の夫となった人。アスタリア帝国第一皇子ルイス・ド・アスタリアはそう私に言い放った。


(まぁ…当然でしょうね。)


別に、その言葉に私が驚くことは無かった。

私たちの結婚はお互いを愛し、結ばれたものではない。
親同士が決めた政略結婚の関係なうえに、私は小国の第二王女だ。私は彼にとって邪魔な存在でしかない。
だから愛していないと言われても、そりゃそうよね。としか思わない。

彼は、皇后の直々の息子ではなく側室の息子。継承争いで皇后から命を狙われている身。
皇后からの命令で、十日後には戦地へと送られる。生きて帰ってこれるかどうかも分からない。

そんな男に愛されても、迷惑な話よ。

戦地へと向かった夫を想い、涙を流すわけでもなく。
私は可哀想な皇子妃として、中々に皇宮暮らしを楽しませていただいていた。


そんなある日、メイドが夫に手紙を出せと言い出してきた。
彼に手紙を送ったところで、私を愛していない夫はきっとこの手紙を読むことは無いだろう。
そう思い、普段の不満の手紙、悪意を込めて手紙に書きだしてみた。


それがまさか、彼から手紙が返ってくるなんて・・・



文通から始まる、ロマンス物語です。

女主人公 / 西洋 / 中世 / 若干 / ざまぁ / 政略結婚 / 手紙 / 文通
短編 2025/01/03 02:06更新
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最終取得日時:2025/01/07 12:05
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