現実世界[恋愛]

君が遺した想い出を

「吉田っ、逃げてっ!」

 私は咄嗟に叫ぶ。
 でもそれは幽霊を刺激するだけで、何も解決しなかった。
 
「幹原っ、伏せろっ!」

 吉田の叫びに私は反射的に廊下に蹲った。
 瞬間、投げつけられる、塩。

『……っ!』
 
 今まさに私たちを襲っていた幽霊がひるみ、姿が掻き消える。
 でも私達はわかっている。
 彼女は消滅したわけじゃない。
 私と吉田をこの学校の中に閉じ込めた幽霊は、塩に退くだけで、決してあきらめてはくれない。
 
 私達は、幽霊によって学校に閉じ込められてしまった。

 同じクラスの吉田清四郎(よしだせいしろう)が、霊を視れる人で、忘れ物を取りに来た私はそれに巻き込まれた……らしい。

 携帯も繋がらない。
 私達が霊に対抗する手段は、塩だけ。
 必死に塩を霊に投げつけながら、私と吉田は学校の中を逃げ続ける。

 朝になったら助かるの?
 それすらわからない。

 でも、絶対、あきらめない!
 
 
※他社様でも重複投稿してあります

日常 / 青春 / 学園 / 友情 / 怖くないですよ / 現代(モダン) / 高校生 / 女主人公 / 霊 / 恋愛 / 憑依 / ライト文芸 / キャラ文芸 / 123大賞4
全15話連載中 2017/03/19 22:55更新
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最終取得日時:2024/05/18 03:40
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