平民でありながら、美しい歌声で王国人々の病や怪我を治してきた、たった一人の聖女、キャンベル・ノイージアは偽聖女の汚名と共に、魔塔へ幽閉される。
王太子はキャンベルとの婚約を破棄し、真の聖女であるという伯爵令嬢のセイレンと新たに婚約を結んだ。
聖女として力を尽くしてきたキャンベルを人々は罵倒する。「なら聖女なしで暮らせばいい」キャンベルは魔塔でのんびり快適に暮らす。
ところがセイレンはその身に悪魔を宿し、王国の人々を少しずつ蝕んでゆき、遂に悪魔が解放されてしまう。魔塔から再びキャンベルを連れ戻そうとする王太子に、隣国・ルカ国の騎士だというルイスは、キャンベルを護るため求婚を申し出る。