「あああ生きている、動いている……。推し様の生きている世界線にいられてルトアシアは幸せです（拝む）」

魔界の王女ルトアシアには長年追い続けている“推し”がいる。
人間界で舞台役者をしている推しの名はグレーヴ。彼の最古参ファンを名乗るルトアシアだが、現在魔界と人間界は行き来を禁じられている上、時間の流れも違う。
グレーヴの活動を追いきれずにもどかしい思いをしていたルトアシアに、ある時転機が訪れる。
父王イグナスとの親子喧嘩をきっかけにルトアシアは気づいてしまったのだ。「私が人間界で暮らせばいいのよ！」と。
そんなこんなで人間界でお忍び生活を開始したルトアシアは、少しでも“推し”のためになりたいと、グレーヴの所属する劇団でこっそり働き始める。
だが何のいたずらかグレーヴに気に入られてしまい――。

ちょっと能天気でちょっと短気な王女様が“推し”のためにハチャメチャに頑張りたいお話。

※6/24　大幅改稿しました。