ネット小説に幼馴染がよく出る理由を幼馴染の女子と飲みながら話してみた
僕、北沢孝宏(きたざわたかひろ)はネット小説を書きはじめて数年の大学生。
そんな僕には一つの疑問があった。恋愛関係にとかく出てくる「幼馴染ヒロイン」だ。
負けるにせよ勝つにせよ点数が凄く多い。
人の良い幼馴染のえりちゃんこと畑中恵理子(はたなかえりこ)に相談してみることに。
「もしもし、エリちゃん。今大丈夫?」
「大丈夫やけど、どうしたん?」
「相談に付き合ってほしいんやけど」
「ウチで力になれるかわからんけど……」
と頼んだのだけど。
「アホちゃうんか?アホちゃうんか?アホちゃうんか?」
などと叱られて色々ひと悶着あった末。
「ほんとしゃあないんやから」
というわけでなんとか頼み込むことに成功。
彼女には「小説家になろうよ!」の恋愛作品上位を読んでもらったのだけど-
「その前にウチらって幼馴染なん?」
「うぐ。いや、世間的な定義やとそうなんちゃう?」
「言うても、小説と違ってウチら高校ちゃうかったやん」
痛いところを突かれたり。
「エリちゃんはやっぱ天然やね」
「ウチは天然ちゃうもん」
「また脱線してる。小説の話!」
どうでもいいことで脱線したり。
「この子、仲良いを通り越して男の子のこと馬鹿にしとるんよね。そこが好かんわ」
「ず、ずいぶん厳しいお言葉で」
思いっきりラブコメにマジレスしてみたり。
「色々見て思ったんやけど、続いていく関係ってのが憧れなんやろうね」
かと思えば鋭い言葉を放ったり。
「おはよーさん」
「……って!化粧落ちとらん?寝てる時に屁とかせえへんかった?」
よくわからないところで彼女が慌ててみたり。
そんな感じで、小説をネタにして僕たちが語らうだけ……だけ?かもしれないお話。
あ。素面ではやってられないので二人で飲みながらのお話なのでそこは注意ね。
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