空想科学[SF]

ニセモノの夏

白い砂浜青い海。リゾートチェアに寝そべるパンドラは、大好きなノアにかき氷を食べさせてもらう。
それはとても甘くて、切ない温度で。

「えへへ。ノア、大好き」
 パンドラはノアを抱く腕にぎゅっと力を入れて感謝の気持ちを伝えた。

「私も大好きですよ」
 応えるノアの体はとても硬い。そしてひやりと冷たい。

 パンドラが生まれてから、ずっと一緒にいてくれたノア。パンドラは彼が大好きだった。
 褐色の硬い指、執事服に包まれた広い背中、全てがパンドラのための優しい嘘だとしても。


なななんさま主催の「夏の涼」企画への参加作品です。
銘尾 友朗さまの『夏の光企画』にも参加。

近未来 / サイバーパンク / 「夏の涼」企画 / メリーバッドエンド / 夏の光企画
短編 2018/08/16 17:04更新
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最終取得日時:2026/08/31 02:12
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