異世界[恋愛]

『お前のような感情のない令嬢を妻にした覚えはない』──婚約破棄された私は、願いを叶えるたび命を削る公爵様に、最後の願いを贈りに参ります

「貴様には心がない。氷の人形のような顔で、夜会でも一切笑わぬ」
婚約者からの断罪を、ノエルは静かに受け入れた。彼女は人の願いが色として視える侯爵令嬢。元婚約者の背に三年間滲み続けた赤を、彼女ははじめから知っていた。

退場の際、人垣の中にひとりだけ、無色の人物がいた。エリオ・レヴァリエ公爵。人の願いを叶えるたびに命を削る呪いに縛られ、十年、誰の眼にも映らずに生きてきた人。

ふたりは互いを「視た」唯一の人間だった。けれど、ヴェルディエ家の都合で、ノエルは別の家に嫁ぐことが決まる。引き留めれば自分の命が削れる。エリオは、何も願わない。

別れの夕暮れ、ノエルは生まれて初めて、自分のために願いを口にする。

「あなたが、いつか、初めてご自分のためにお願いになる日が来ることを――」

ざまぁあり。すれ違いと再会。本編完結・1話完結の短編です。

R15 / 残酷な描写あり / 異世界 / 女主人公 / 令嬢 / 西洋 / 公爵 / 中世 / 婚約破棄 / ざまぁ / 溺愛 / ハッピーエンド / 政略結婚 / 不器用 / 呪い / 別れ / シリアス
短編 2026/05/19 22:00更新
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最終取得日時:2026/10/15 12:15
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