ハイファンタジー[ファンタジー]
チートで大金持ちになった冒険者が一切税金を払っていなかったので、前世が税務署職員だったから普通の税務調査で公平な課税を実現することにした
チートで魔王を倒した冒険者たちは、莫大な報酬を得て英雄になった。
——そして、金貨一枚も税金を納めなかった。
Sランク冒険者ジーク。竜を一撃で斬る人類最強。報酬は金貨2万枚。税負担はゼロ。
同じ月に、農民トーマスは小麦の収穫の半分を年貢として差し出した。手元に残ったのは金貨50枚。
「強い者は税を免除される」——この国では、それが常識だった。
法律はある。王国法典に「臣民は能力に応じて税を納む義務を負う」と明記されている。
だが慣例で、強者には適用されない。法律はあるのに、誰も執行しない。
そこに送り込まれたのは、チートなしの「凡人枠」。
前世は——特別国税調査官。三十二年間、帳簿と向き合い続けた男。
最期は、過労で心臓が止まった。
魔法は使えない。剣も持てない。
だが、「帳簿の読み方」と「数字の追い方」だけは——三十二年分、身体に叩き込んである。
「数字は嘘をつきませんからね」
遡及課税の通告。貴族の脱税摘発。裁判なしの財産差押え。
——全て、前世の税務調査の技術。魔法ゼロ。帳簿と算盤だけの、地味で静かな戦い。
税金は搾取ではない。公共サービスの対価だ。
稼いだ分だけ負担する。それが公平ってもんでしょう。
チートが稼いだ金を、チートなしのプロが正しく課税する。
帳簿の1行は、誰かの生活の1日だ。
異世界転生 / チート不要 / 凡人枠 / 税金 / 税務調査 / お仕事 / ヒューマンドラマ / 主人公有能 / 知識チート / シリアス / コメディ / 公務員 / 組織作り / プロフェッショナル
短編
2026/03/29 18:00更新
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最終取得日時:2026/08/16 12:14
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