スキル『自己管理』で『冠位』に至る。~万年『雑用』の役立たず「S級ギルドにはみっともねぇ」とギルドを『追放』され、ダンジョンの『管理権』を手に入れる。仲間以外には興味ないけど…ちょっと奴らを〆てきます
それは冒険者としてギルドに貢献できないなりに陰ながらみんなを支え、
国から任された重要プロジェクトもようやく軌道に乗り始めた時の出来事だった。
「ワタル、テメェは今日限りでクビだ」
長年一緒に働いていたギルドマスターの口から淡々ともたらされた解雇通告。
素材の全てを活かし、芸術以上に質を高める技術を習得していた素材管理人ワタルは目の前に突きつけられた現実に絶望していた。
S級ギルドの一員としてもっとみんなに貢献できると思った矢先の追放宣言。
当然納得できるはずもなく
「なんで俺が解雇されなきゃなんないんだ。いままで上手くやって来ただろうが!!」
「それはテメェの固有スキルが『自己管理』なんて使えねぇものだからだよ!!」
終いには「S級ギルドにはふさわしくない」「恥だ」とふざけたこと言ってのける始末
たしかに俺の固有スキルは――自分の『もの』を管理するしか能のないダメスキルだ。
だけどなんだかんだ折り合いをつけてギルドに貢献してきたはずだ。
そもそも――
「よりにもギルドマスターが素材の管理をないがしろにするなんてどういうことだ!!」
素材の管理は冒険者の基本だ。だけど仲間としての訴えも虚しく、ギルドマスターの横暴ともいえる暴力を前に強制的にギルドから『追放』させられてしまった。
当てもなく失意の絶望感で街を彷徨っていると、ボロボロのギルドの前で立ち止まる。
そこに書かれた『人材募集! 未経験大歓迎!』のチラシ。
そして突然現れたギルドマスターの少女に拉致られ
ギルドの借金問題に巻き込まれたかと思えば――波瀾のダンジョン生活が始まっていた!!
『弓使いの不良少女』に『大盾を振り回す獣人幼女』、終いには『おっとり聖母の大剣使い』なんて個性豊かすぎるパーティーに組み込まれ、ドラゴンの住まう楽園の地を目指す。
雑用係としての知識と技術をいかんなく発揮できる毎日だけど正直、命が持ちません。
それでも彼女たちの役に立てるのなら――
「あいつ等の夢に全てを賭ける価値があるッッ!!」
そうして最強のドラゴンが待ち受けるダンジョンの最深部。
使えないはずの固有スキルが輝かしい覚醒を遂げ――あらゆる奇蹟をその手で掴む!!
これは冒険者に憧れ、ギルドの雑用係に甘んじた青年が追放され、手にした『可能性』をもって我がままに全ての居場所を手にしていく逆転の物語。
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