異世界[恋愛]

公爵令嬢ナターシャは自分のことをちょっと間が悪いと思っている~庶民派を騙る第一王子は、婚約者が平民から「昼飯の女神」と呼ばれて慕われてることを知らない~

 公爵令嬢ナターシャ・ロフスカヤは、自分のことをちょっと間が悪いと思っている。
 出先でいつも、昼食を取り損ねた平民に出会うためだ。
 いたたまれないので、いつでも差し出せるように、侍従にお弁当を持たせるようになった。
 昼食を取り損ねた二人目に出会うようになってからは、日持ちのする焼き菓子を侍女に持たせるようになった。
「ナターシャ・ロフスカヤ!貴女との婚約を破棄させてもらう!!この愛らしいミラーナをはじめ、何人もの平民を毎日のように泣かせているようだな!!貴女のような者は国母には相応しくない!!このような婚約、無かったことにさせてもらおう!!」
 ミハイル殿下の言うミラーナさんとは、先日、噴水にお弁当を落としてしまって、わたくしが代わりのお弁当を差し上げたら、泣き出してしまったピンクブロンドの髪の方と思われます。
「婚約の白紙撤回、承りましたわ!!平民の方を泣かせたのは、一部事実のようですが、責められる謂れはございません!!わたくしは、急ぎ婚約の撤回手続きに参りますので、御前失礼いたします」
 婚約の撤回は、こちらにとっても渡りに船、そちらの気が変わらないうちに、手続きしましょう。そうしましょう。

婚約破棄 / 婚約白紙撤回 / 乙女ゲーム風 / テンプレ王子 / ざまぁ / ハッピーエンド
短編 2023/02/06 15:00更新
4,548字 36%
日間P
-
総合P
24,638
ブクマ
1,411
平均評価
8.47
感想数
4
レビュー
0
評価頻度
182.64%
評価P
21,816
評価者数
2,577
週間読者
110
日間イン
0回
ベスト
圏外
最終取得日時:2024/12/25 12:44
※googleにインデックスされているページのみが対象です