ヒューマンドラマ[文芸]

死の末路から逃れる、たった一つの道程           ――― 取り換えられた令嬢は怯まず。

エルデ=ニルール=リッチェルは、リッチェル侯爵家の中で強い疎外感を常に抱いていた。 その理由は自分の容姿が一族の者達とかけ離れている『色』をしている事から。 確かに侯爵夫人が産んだと、そう皆は云うが、見た目が『それは違う』と、云っていた。
家族の者達は腫れ物に触るようにしか関わっては来ず、女児を望んだはずの侯爵は、娘との関りを絶つ始末。 侯爵家に於いて居場所の無かったエルデ。

そんなエルデの前に「妖精」が顕現する。

妖精の悪戯により、他家の令嬢と入れ替えられたとの言葉。 自身が感じていた強い違和感の元が白日の下に晒される。 

混乱する侯爵家の面々。 沈黙を守るエルデ。 しかし、エルデが黙っていたのは、彼女の脳裏に浮かぶ 「記憶の泡沫」が、蘇って来たからだった。 この世界の真実を物語る、「記憶の泡沫」。 

そして、彼女は決断する。

『柵』と『義務』と『黙示』に、縛り付けられた、一人の女の子が何を厭い、想い、感じ、そして、何を為したか。

この決断が、世界の『意思』が望んだ世界に何をもたらすのか。

エルデの望んだ、『たった一つの事』が、叶うのか?

世界の『意思』と妖精達は、エルデの決断に至る理由を知らない。 だからこそ、予定調和が変質してゆく。 世界の『意思』が、予測すら付かぬ未来へと、世界は押し流されて行く。

ネトコン12 / シリアスに近いなにか / 人のダークサイド / お人好しな女主人公 / 西洋っぽい世界観 / 中世らしき時代 / 人の思惑が絡み合う / 28回目の世界 / 世界の意思の強制力 / 世界の理 / 異世界の社会常識 / 人と神々の関り / R15 / 残酷な描写あり
全121話連載中 2024/10/16 07:00更新
761,143字 (6290.4字/話) 32%
日間P
38
総合P
13,980
ブクマ
3,267
平均評価
9.35
感想数
524
レビュー
1
評価頻度
24.36%
評価P
7,446
評価者数
796
週間読者
7,929
日間イン
15回
ベスト
116位
最終取得日時:2024/12/25 12:39
※googleにインデックスされているページのみが対象です