異世界だと分かっていたのでしょう?
私はある日突然、知らない世界に居た。
ここでは私のような異世界人を“渡り人“と呼ぶそうだ。
この国の王都にある神殿の森に突然現れた私に、神官の人はそう言った。
それからあれよあれよという間に、私の年代の人々が集う学院に入ってこの国(世界)の勉強をする事になった。
そして、私は気付いた。
これってよくある乙女ゲームみたいじゃない?
現に私の周りには、この国の第二王子様と、軍団長の息子と、公爵家の次男が居て、何かとチヤホヤしてくれる。綺麗なドレスや美しい装飾品など様々な物を贈ってくれるの。
それに神殿の人も言ってたけど、過去に現れた聖女も全員“渡り人“だったらしいし、もしかしたら私も聖女なのかも!?
だったら、このまま王子様と結婚する事も可能なんじゃない?
でもよくある悪役令嬢によるイジメとかはなかったから、あれ?とは思ったの。王子様の婚約者さんとも、何故か仲良くお茶会なんてしてたりもしたし。
まあ、イジメられるのも困るし、冤罪なんかを作ってざまぁされるのも困るから、とりあえず静観してたんだけど。
そしたら昨日王子様に「君を僕のものにしたいから、女王陛下に謁見の申請をしたんだ。明日、一緒に王宮に来てもらえるかい?」って言われたのよーっ!!
これって、やっぱり、そうだよね!?
うふふ、別に王子妃とかじゃなくていいんだー。
だってマナーとかは出来ないし。
こんな素敵な王子様と一緒にいられるだけで、儲けもんでしょ。
逆に愛妾とかの方が、働かなくても良さそうで、楽そうじゃん。
とりあえず女王様に気に入ってもらえるようにしなきゃね。
王宮に上がる時のドレスとかも、王子様が用意してくれたし、朝からメイドさん達に磨かれて、綺麗になったし。
さ、気合い入れて、行きますか!!
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が、世の中そんなに甘くはない。
そんな異世界転移してしまった少女への一幕。
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