「悪いが、僕は君のことを愛していないんだ」

結婚式の夜、私の夫となった人。アスタリア帝国第一皇子ルイス・ド・アスタリアはそう告げた。

ルイスは皇后の直々の息子ではなく側室の息子だった。
継承争いのことから皇后から命を狙われており、十日後には戦地へと送られる。
生きて帰ってこれるかどうかも分からない。そんな男に愛されても、迷惑な話よ。

戦地へと向かった夫を想い涙を流すわけでもなく。私は皇宮暮らしを楽しませていただいていた。

ある日、メイドが夫に手紙を出せと言い出してきた。
彼に手紙を送ったところで、私を愛していない夫はきっとこの手紙を読むことは無いだろう。そう思い、普段の不満の手紙、悪意を込めて手紙に書きだしてみた。

それがまさか、彼から手紙が返ってくるなんて⋯。

☆

完璧を演じ、歪んだ母親という存在に悩む共通点を持つ二人が、お互いに助け合い、いつしか本性を見せあい、イチャイチャする話です。

少し残酷な場面もありますが、ハッピーエンドです

※ランキング2位＋短編版20,000ptありがとうございます！連載版を作りました！

※こちらは短編版より、連載版用に加筆したものになります。
エピソード７以降が連載版のみの話になります！（それ以前の内容も短編版より加筆を行っており、ストーリー追加をしています。）