異世界[恋愛]

亡き夫の遺言書を、ようやく開封いたしました

わたくしクラリス・モンタロンは、15歳で歳の離れた侯爵家へ嫁ぎ、10年後に夫を看取った、25歳の寡婦でございます。

夫は穏やかで賢明な方でございました。けれど世間はわたくしを「金目当ての後妻」「先代を毒殺した魔女」と囁き、義理の息子セルジュ様はその噂を信じて、四十九日が明けるなり、屋敷からわたくしを追い出そうとなさいます。

その同じ朝、亡き夫の親友であられたヴェルニエ伯爵レオン様より、思いがけぬご求婚を頂戴いたしました。

「お返事を申し上げる前に、ひとつだけ」――わたくしは、10年閉じたままにしていた夫の遺言書を、ようやく開封することにいたします。

そこに記されていたのは、知らされていなかった夫の覚悟と、義理の息子に隠されていた真実と、ある一人の男の名でございました。

すべての噂が静かに崩れ、屋敷の影が払われるとき、わたくしは初めて、夫が遺してくださった「二度目の春」の意味を知ることになります。

ヒストリカル / 女主人公 / 西洋 / 中世 / 貴族 / 未亡人 / 再婚 / 政略結婚 / 因果応報 / ハッピーエンド
短編 2026/05/14 19:09更新
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最終取得日時:2026/09/11 12:12
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