異世界[恋愛]

君はそんなことも分からないのか?

 落ちこぼれの妹イネスに対し「そんなことも分からないの?」と言い放ち続けた公爵令嬢イザベル。彼女は向上心がなく、いつもヘラヘラと笑ってばかりのイネスに腹を立てていた。

 そんななか、天才、完璧と謳われた彼女は、十八歳で王太子エリックと結婚をすることに。
 それから数年、彼女の暮らす王宮にイネスがやって来た。相変わらず愚鈍なイネス。いつものように「そんなことも分からないの?」と口にしたイザベルは、イネスの夫であるリオネルの逆鱗に触れてしまう。
 その上、自身の己であるエリックに「王太子妃に求められる能力は、知識でも判断能力でもない。――――君は、そんなことも分からないのか?」と聞き返され、絶望の淵に立たされることに。

(わたくしは『そんなことも分からない』人間……)

 これまで無自覚に言い放ってきた言葉がそっくりそのまま自身に返ってきたイザベルは、その言葉の酷さ、重みに大いに苦しめられてしまう。これまでの自分を猛省し、他人の感情を理解できるようになろうと努力をはじめるイザベル。けれど、どんな書物を読んでもちっとも分かるようにならない。

 困り果てた彼女に夫エリックが伝えた言葉とは――?

 これは、ざまぁされた真正悪役令嬢が自分を見つめ直すまでのお話。

※本作は『そんなことも分からないの?』における悪役令嬢、イザベルのスピンオフ作品となっています。前作を読んでなくても話が分かるように書いている(つもり)ですが、前作を読んだあとのほうがお楽しみいただけるかと思います。

悪役令嬢 / 西洋 / ハッピーエンド
短編 2023/08/30 19:23更新
12,957字 36%
日間P
10
総合P
10,800
ブクマ
446
平均評価
8.72
感想数
12
レビュー
0
評価頻度
254.71%
評価P
9,908
評価者数
1,136
週間読者
520
日間イン
0回
ベスト
圏外
最終取得日時:2024/05/01 12:23
※googleにインデックスされているページのみが対象です