異世界[恋愛]

婚約者の死の悼(いた)み方を、彼女は知らない。

 愛した者の死を悼むことは、当然の行いだ。
 死んだ者の罪を問うことも、間違っている。
 彼はもうこの世にいないのだから。

 ある早朝、マーシャは特別な用事で市場を訪れていた。
 そこで彼女は、風俗街のホテルに女性たちと足を運ぶ婚約者を発見する。
 浮気の決定的な現場だった。

 マーシャは婚約者との婚約破棄を決断する。
 水の都を守るといわれている、精霊王にも、彼に対する呪いの言葉を吐いた。
 彼が罰を受けるようにとも願った。

 そして、彼は漁に出たっきり、戻らない人になった。
 浮気をして勝手に死んでいった婚約者の死の悼み方を、マーシャは知らなかった。

悲恋 / ヒストリカル / シリアス / 女主人公 / 西洋 / 近世 / 魔法 / 婚約破棄 / ざまあ
短編 2022/07/17 17:24更新
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最終取得日時:2024/04/26 12:52
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