現実世界[恋愛]

匿名の恋愛相談がきたのだけど、僕の幼馴染が挙動不審な件。もしかして、本人!?

 僕、御厨大介(みくりやだいすけ)はこの春、高校二年生になったばかりの平凡な男子生徒だ。
 そんな僕には好きな幼馴染の女の子がいる。清水幸奈(しみずゆきな)ことゆきちゃんだ。
 ゆきちゃんは昔から誰かの役に立ちたいを地でいく女の子で、悩みを親身に聞いてあげる性格もあって、
 昔から友達になにかと相談を受けていた。そんなゆきちゃんが「お悩み解決同好会」を立ち上げるのも
 必然だったのかもしれない。そんな彼女と一緒にいたくて、同好会設立を助けた僕も僕だけど。

 うちの同好会の特徴は、悩みを匿名で相談できることだ。部室も部費も出ない同好会だけど、今ならスマホ
 が一つ余分にあれば専用のラインアカウントだって作れる。そこを入れ知恵したのは僕だけど。
 とにかく、そんな都合のいい相手がいれば相談だってしたくなろうもの。半年前の設立から大繁盛だ。

 そんなある日、一つの匿名相談が来た。「好きな男の子がいます。その男の子のことがずっと好きでしたが、
 相手はなかなか気づいてくれず、もどかしいです。どうしたらいでしょうか?」。そんな恋愛相談だって
 よくあること。だけど、それからゆきちゃんの様子が変わった。

「この男の子、ちょっと罪作りだと思うんだよ」
「う、うん?まあ、気づいてあげられたらいいんだろうけどね」
「この女の子も苦しいだろうなあ……」
「ま、まあ。そうだろうね」

 どうも、彼女が何か言うたびに棘がある気がするんだ。
 もしあてつけだとしたら、「さっさと私の気持ちに気づいてほしいんだけど」
 という意味合いになる。

 僕も彼女のことは好きだからあたってればいいけど、外れてたら……と思う。
 というわけで、彼女にカマをかけてみることにした。

 相談者と彼女にLINEを同時に送るという簡単な方法で。
 結果は大当たり。なんだけど、

(はてさて、どう告白したらいいんだろう)

 そんなことを考える僕だった。

 これは、仲の良い二人が放課後にちょっといちゃいちゃする、ただそれだけのお話。

スクールラブ / 古典恋愛 / 日常 / 青春 / ラブコメ / ほのぼの / 男主人公 / 学園 / 現代 / ハッピーエンド / 幼馴染 / いちゃいちゃ
短編 2023/04/06 16:22更新
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最終取得日時:2024/05/16 12:38
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