現実世界[恋愛]

病死した片想いの彼女から告白されたんだけど、幽霊との交際は前途多難だ

 僕、冬崎善治(ふゆさきよしはる)には最近気になっている女の子がいる。
 春山うらら。彼女とはつい昨日何度目かのデートを済ませて、順調な進展を見せていたところだった。
 そんな冬のある日、担任の先生から、彼女が腸捻転で亡くなった事を知らされた……のだけど、何故か教室には
 制服姿のうららが居座っている。皆には見えない幽霊のようなものらしいんだけど、ともかく幽霊としてでも
 一緒にいられるなら嬉しい。

 そんな再会を果たして数日してからのうららからの告白。
 幽霊と人間。
 生きている世界は違うけど、それでも恋人になりたいと。
 僕は少し考えてしまう。だって、うららの姿は誰にも見えない。いちゃいちゃしてても、それは不審人物。
 声だって誰にも聞こえない。つまり、彼女としゃべっていたら不審人物。
 おまけに彼女がいつ消えるかもわからない。
 前途多難過ぎる彼女からの告白を前に、僕が出した結論は―

 惚れた弱みだから仕方ないけど、いやはや神様って奴はとんだ愉快犯だ。

スクールラブ / 古典恋愛 / 日常 / 青春 / ラブコメ / シリアス / ほのぼの / 男主人公 / 学園 / 現代 / ハッピーエンド / 両片想い / 病気
短編 2022/09/25 17:16更新
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最終取得日時:2024/05/16 12:53
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